会社員などを辞めて個人事業主になる場合、自分がどの程度リスクを負う覚悟があるかによって、どんな職種で事業をするかを決めることが大切です。つまり、個人事業主といってもその範囲は広く、自分に合った事業を真剣に探す必要があるということです。探し方のポイントは、損害賠償を負うリスクの大きさを目安にするといいでしょう。
法人を相手にした事業をする場合、一般的にはリスクが大きくなる傾向にあります。法人が抱える顧客数の多さや投資額の大きさが影響するのでしょう。その分、報酬が高くなるメリットはあります。一方、個人顧客を相手に仕事をする場合は、仮に損害賠償を受ける場合でもその金額は法人に比較すると小さくて住む可能性が高いです。それにともなって報酬単価も下がる傾向がありますから、多くの顧客を獲得して売上げを稼ぐ必要があります。また、顧客の人命にかかわる仕事や、けがや病気の原因となり得る仕事は一般的にはリスクが高くなるでしょう。
さらに、顧客の財産そのものを管理したり運用する仕事も、大きな責任を負うことになります。また、弁護士や税理士等の国家資格の士業者は、弁護士法や税理士法といった法規制も意識しなければいけません。起業すると決意したらまず最初にやるべきことは、自分に合ったリスクはどの程度か、どこまでリスクを背負って高い報酬を追求するかという点をよく自己分析した上で、自分が個人事業主として進めるべき事業を選択することでしょう。